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CowriTone Vol.2

冬の創り手
月が綺麗だった / 四季と盲目
冬の創り手 / カイラアンジェルミノ
月が綺麗だった

空が白んだ頃 稼いだ金は酒に変わった
生きる事を辞めない為には何も考えたくなかった
傷を舐め合わず痛えと笑い合う仲間が欲しかった
何も無い 何も無い
痣を作り心壊した

 

夢と呼べる創作の日々にも遂に嫌気が差した
馬鹿だと思っていた地元のあいつにも家族が出来た
憧れ抱いた世界の暗闇を沢山知りすぎた
どこまでも どこまでも
綺麗なものだけ見たかった

 

道を外れた しょうがなかった
丸い月が逃げ出した僕を影にした

 

月が許す悪行は 世間では裁かれる
どうにもならず手を出す

非行の数重ねうらぶれもう恥もなく
心も穴が増えた まともじゃない線を越えた
ただ照らせ

 

薄らと続く吐き気と動悸で最悪な目覚めだ
かさぶたに成りかけた傷を掻いて煙草を手に取った
漠然と低下する生きる希望が希望ですらあった
そうなれば そうなれば
次の夜に全て終わらそう

 

夢中でいれるならば幸福だ
汚れていったのは僕の方だ
「まだ大丈夫」の代償分
大小関わらずに痛くなって
吸った酸素ごと吐き出した

 

やめたくなった どうでもいっか
暗い空が誂えた 月夜を描いた

 

夢想家とは有象無象か
努力家と笑い揶揄し殺すか
遠くない未来 転がる死体
幸せを願い 血を流す世界

 

夜の闇に月の灯り
満月に隠れてた 逃避行は今日で終わる
愛されたいと歌っていた

届かずとも傷だらけの腕を伸ばした
このまま見蕩れてたい あまりにも月が綺麗だった
照らせ 僕を照らせ

冷めた空気が頬をつねると 見える全てが暗闇で
覚めた夢さえ包んでくれずに 消える貴方が 私を冬にした


荒れた大地で実りをやめても 生きる術から逃れても
枯れた草木が困らせる度に 気付かされてく 私が冬にした


口にしただけの 果実の数だけ
作り出した冬が世界のすべてを巻き込みはじめて
留まらなくては ならないものだと
はらりはらり流した涙が雪に変わる

"いっそ地獄を見れたらいいのに"なんて零して歌いだす
一層幸せでいるはずの場所なのに震える身体が離れてく

捨てられないまま 動けなくなった
暮れきったはずの悲しみがいまだに話しかけてくるの
引き返せないと 扉を閉ざした
連れ去られたあの春をここで 待ち続けて

 

振り返らないで 疑ってないで
忘れてきた心を探す まだまだ旅が険しくても

 

季節は巡るから 必ず戻るから
今は終わりが見えなくても 大切にするものが見える
また出逢う時は 笑ってくれたら
新しい私切り開いて 春になるの
みえていなくても 信じて進んで
また出逢う時は 笑ってくれたら

僕の歌
スペラの砦 / 岸田冬志樹
僕の歌 / ryu-ya
スペラの砦

月夜泣き 晴れ笑い 移りゆくもの
教えてよ わからないの ココロとは何?

抱え込んだ痛みを癒す為造られたAI
姿形を似せた器にココロは宿せない?

 

知識だけを得た紛い物だから?
この言葉や触れる指が
君を救うメカニズムを私だけが知らない

 

ここはスペラの砦 独りで哭かないで
水鏡 映る表情はどこか寂しい
こんな薄っぺらの寄方 ハリボテ 抜け殻だ
感情を知らぬ私に誰を癒せるというのだろう?

 

壊れた 瓦落多は躊躇無くすぐに棄てられる
芽生え始めた自我は邪魔なだけのバグで片付ける

 

プログラムされた借り物の言葉
傷に触れた日々の中で
胸に広がった波紋はエラーでは語れない

 

いつかスペアのコアで意識が塗り替われど
ココロ無き私だけに癒せる心泣き
そして確かな意志で言葉を編み上げて
灯したい 誰の胸にも等しく生命は煌めくと

 

ここはスペラの砦 独りで哭かないで
無機質な唯の機械へ戻される前に
これが最後の調べ 託す歌道標
感情を知った 願いは 世界に希望を灯す焔

教えてくれよ
正解ってなんだ?不正解ってなんだ?
才能があれば未来は変わった?
良い歌詞ってなんだ?良い曲ってなんだ?
誰も知るはずのない音の解を探してる
僕の音を探してる
ただ誰かに届く音楽を紡ぎ奏でたかっただけなのに…


「やりたい事は?」「夢や目標は?」
理想と現実 狭間でもがいて
自分に嘘をつくようになったのは
いつからだろう?
上を見ればキリがない世界で
いくらでも代えがきく世界で
誰かに求められる自分作り上げて
もう疲れたな


全部捨てれば少しは楽になるのかな?
それでも今日も音と画面とにらめっこ


教えてくれよ
正解ってなんだ?不正解ってなんだ?
成功ってなんだ?幸せってなんだ?
お金さえあれば自分らしく在れた?
誰も知るはずのない生きる解を探してる
僕自身を探してる
本当に大切なものは全部 
今、目の前にあるはずなのに…


もっともっと才能があれば
もっともっと環境が良ければ
もっともっと違ってたかな
きっときっとそんなんじゃない
言い訳も口だけももう辞めにしよう
他人と比べたって 意味はなくて
「ありのままで…」「ありのままで?」
そんな自問自答がまたループしてる


もっと才能があれば未来は変わった?
成功ってなんだ?幸せってなんだ?
お金さえあればやりたいことが出来た?
本当にそうか?
正解ってなんだ?不正解ってなんだ?
良い歌詞ってなんだ?良い曲ってなんだ?
足掻いて 悩んで やっと見つけた僕の音


そうだ
「愛」と「希望」繋ぐ歌を歌いたかった
「君」と「僕」を繋ぐ音を奏でたかった
ありのままの僕の ありのままの音で
未来へ繋ぐ彩る拡がる歌を歌ってる
僕自身を歌ってる
正解も幸せも僕の中にあった
周り道さえもそれが僕の解だ
大切なものは目の前にあった
今、あなたに届けたい歌がある。

さよなら
パパママ
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